腹部・臓器出血の診断と治療
食道・胃静脈瘤からの出血
前原 喜彦
1
,
金城 直
,
赤星 朋比古
,
家守 雅大
,
長尾 吉泰
,
橋本 直隆
,
上原 英雄
,
堤 敬文
,
富川 盛雅
1九州大学 消化器・総合外科
キーワード:
Vasopressins
,
出血
,
食道胃静脈瘤
,
治療成績
,
静脈内注入
,
内視鏡的食道胃静脈瘤結紮術
,
内視鏡的食道胃静脈瘤硬化療法
Keyword:
Esophageal and Gastric Varices
,
Hemorrhage
,
Infusions, Intravenous
,
Vasopressins
,
Treatment Outcome
pp.1027-1032
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2011002889
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食道・胃静脈瘤出血は、大量出血をきたし容易に循環不全に陥ることや二次性の肝不全の契機となることから、肝硬変患者においては致命的となりうるが、迅速な診断および適切な止血法の選択により十分回復可能な疾患である。治療の目標は、静脈瘤の荒廃でなく、止血であることに注意する。食道静脈瘤出血では内視鏡的静脈瘤結紮術(EVL)が、胃静脈瘤出血ではcyanoacrylateを用いた内視鏡的硬化療法が第一選択である。
©Nankodo Co., Ltd., 2010