連載 研修おたく 指導医になる・2
ゴールの設定とフィードバックのこつ
白井 敬祐
pp.531
発行日 2012年3月10日
Published Date 2012/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402105861
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アメリカのレジデントの教育システムも,この10年間で随分変わりました.その背景には週80時間ルールや,ニューヨークで始まったナイトフロート(夜だけ病院にやってきて病棟のカバーと新規入院をとるシステム)が全米に広がったこと,急性期病棟の回転率がさらに上がったことなどが挙げられます.
研修中は日本でよく見られる(見られた?)「体で覚えろ」「よく見て技を盗め」のような指導ではなく,ローテーションのはじめに指導医とレジデントがそれぞれ「何を学んでほしいか」,また「何を学びたいか」を話し合うことが求められています.さらに今回,レジデンシー・フェローシッププログラムの再構築があり,以前は指導医の努力目標だった「ローテーションの前にゴールと自分の評価基準をレジデント,フェローに伝える」ことが必須になり,指導医に対する評価項目として「ローテーション前にゴールの提示があったかどうか」をレジデントに“yes”,“no”で答えさせるものが加わりました.
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