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はじめに
人の随意運動は大脳皮質と脳脊髄神経によってコントロールされており,不随意運動は皮質下と自律神経系により無意識下にコントロールされていると従来考えられていた。しかし最近,不随意な生理的機能が随意的にある程度コントロールできることが明らかになり,自律神経に対するオペラント条件づけが可能であるとされてきている。そしてまたこれがbiofeedbackにより促進されることもわかってきた。biofeedbackとは道具あるいは手段を用いることにより,通常人が意識しない精神生理学的過程を写し出し,これを利用することにより一般には生理的随意コントロールが不可能とされていることの随意コントロールが可能な状態を作り出すことである。つまり自律神経機能の認識を可能にさせることが,本来のbiofeedbackの意味であるが,意志作用にもとづく反応を情報として取り入れ,その行動をより効果的とする場合にもbiofeedbackという言葉は使用されている。
biofeedback治療とはこの原理を用い,人にその人の生物学的条件,すなわち心拍数,体温,脳波,筋緊張などについてただちに処理できる情報を与えることにより,自律神経作用をコントロールしたり,治療目的に沿った効果的な行動を起こさせたりしようとするものである。これらの情報は光や音,あるいはメーター針などをモニターとして人にfeedbackされるのが普通である。
Abstract
Recent studies using variety of biofeedback methods have shown that the patients can control the neuromuscular or cardiovascular activities. Among the various methods, the training by electromyography (EMG) biofeedback is believed to be most effective at the present time.
Details of EMG biofeedback training which has been carried on at our department of the Kobe University Hospital were introduced in this study. As a rule, Basmajian-Emory Muscle Trainer (Mini-Trainer) was used for biofeedback training.
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