連載 The M&M reports 見逃し症例に学ぶ内科ERの鉄則・21
82歳男性 主訴 意識障害
長谷川 耕平
1,2
,
岩田 充永
3
1ハーバード救急部 マサチューセッツジェネラル病院
2ブリガム&ウィメンズ病院
3名古屋掖済会病院救命救急センター
pp.888-894
発行日 2011年5月10日
Published Date 2011/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402105186
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救急レジデントH:
多彩な既往歴をもつ認知症の82歳男性が介護施設から搬送されました.施設からの情報によると,今朝から興奮状態でスタッフの言うことを聞かないとのこと.食欲はここ2日ほどないけれども,発熱などはないということでした.患者さんは「助けて,助けて」というだけで,それ以上の情報を得ることはできませんでした.
既往歴はアルツハイマー型認知症,高血圧,脂質異常症,糖尿病,冠動脈疾患,心房細動,心不全,COPD(慢性閉塞性肺疾患)とたくさん.主な服用薬はドネペジル,アテノロール,リシノプリル,シンバスタチン,メトホルミン,アスピリン,吸入のサルブタモールとイプラトロピウムです.最近始まった薬はないようですね.
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