連載 The M&M reports 見逃し症例に学ぶ内科ERの鉄則・4
40歳男性,主訴 失神
長谷川 耕平
1,2
,
岩田 充永
3
1ハーバード救急部 マサチューセッツジェネラル病院
2ブリガム&ウィメンズ病院
3名古屋掖済会病院救命救急センター
pp.2090-2095
発行日 2009年12月10日
Published Date 2009/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104252
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救急レジデントH:
高血圧の既往のある40歳男性が失神のために救急車にて救急外来に搬送になりました.会社のアイスホッケー同好会の練習中,突然倒れたとのことです.目撃者によると,意識消失は45秒ほど持続して,その後数分以内には元の意識状態に戻ったようです.ヘルメットも防具もつけており,頭は打っていないようだとのこと.また患者さんは,失神の直前に何の前兆症状もなかったと訴えています.頭痛,胸痛,動悸,息切れ,腹痛なども否定していますし,血便や下血といったことも最近ないそうです.
既往歴は高血圧のみで,サイアザイド系利尿薬を内服しているとのことです.家族歴に心疾患や突然死の既往はないようですね.
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