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●昨年の秋,還暦を迎えた両親が山梨にある温泉付一泊人間ドック施設に行って来ました.
11月の甲府ということで,検査の翌日は宿近くのワイナリーで試飲会三昧だったとのこと.久しぶりの温泉とワイン飲み放題を十分満喫し,健診はおまけ扱いだったようです.●本号では,「皮膚から内科疾患を疑う」をテーマに,「こんな皮膚症状をみたら,どんな内科疾患を疑うか」をわかりやすくまとめました.意外だったのは,糖尿病の足病変や悪性腫瘍といったあきらかな病変だけでなく,単なる虫刺されやあせものように見える,目立たない皮疹や紅斑が,思いがけず重篤な疾患の現れであるものが多かったこと.特に背部や殿部,首の裏など自分では見えない場所にできた皮膚病変はなかなか気づかれにくく,気づいても「たかが皮疹」と患者に放置されることもあるようです.さらに,皮膚病変に加えてほかの内科的な症状(吐き気や倦怠感など)があっても,皮膚病変とは関係ないと思い見過ごしてしまうなど,さまざまな原因により受診・診断が遅れることもあると思います.どんな疾患にも共通だと思いますが,自分では見過ごしてしまうような小さな変化に家族が気をつけて目を配ることで,その芽を早いうちに摘むことが可能なのかもしれません.長らく母と一緒にお風呂に入ることもありませんでしたが,「親を温泉に連れて行くという親孝行」には,そういう意味もあるのかもしれない,とふと感じました.●昨年より,『medicina』編集室でTwitterを始めました(http://twitter.com/#!/medicina_japan).最新号のご案内や実施中のキャンペーン,おすすめの連載などについて発信していく予定です.
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