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編集室より
T
pp.208
発行日 2009年1月10日
Published Date 2009/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103770
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●2008年9月14日,「スタチン」の発見者として知られる遠藤章氏(バイオファーム研究所長)のラスカー賞受賞を,各メディアが一斉に報じた.ラスカー賞は「ノーベル賞の登竜門」と呼ばれていることからも,遠藤氏のノーベル賞受賞へ期待が高まった.因みに,これまでラスカー賞を受賞した日本人は,後にノーベル賞を受賞した利根川進氏(マサチューセッツ工科大教授)を含め4人だが,いずれも基礎医学部門での受賞であり,臨床医学部門では遠藤氏が初めての受賞となる.
●スタチンは「世界で3,000万人以上が使用する薬」,「世界で一番売れている薬」とメディアは報じる.実際,最新(2007年)の資料によれば,スタチン製剤の市場規模は世界一である.世界中で最も多く使用されている薬の発見者が日本人だったのだから,メディアが大きく取り上げるのは当然だが,逆に,スタチンはこれだけ多く使用されているのだ,という事実をあらためて確認することにもなった.
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