特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集
免疫学的検査
感染関連検査〈ウイルス関連検査〉
風疹ウイルス,麻疹ウイルス
和田 靖之
1
,
久保 政勝
1
1東京慈恵会医科大学附属柏病院小児科
pp.387-389
発行日 2010年10月30日
Published Date 2010/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104802
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
風疹ウイルス
異常値の出るメカニズムと臨床意義
抗体検査では赤血球凝集抑制法(hemagglutination inhibition:HI)と酵素抗体法(enzyme immunoassay:EIA)がよく用いられる.
HI法は赤血球凝集能をもつウイルスの凝集を抑制する抗体を証明する方法で,ウイルスの感染防御に働く抗体も含んでいる.発症後1週間以内で上昇が始まり,7~15日でピーク,発疹出現後5カ月頃まで持続し,以後下降が始まるが,長期にわたり陽性が持続し,既感染の確認ができる.急性期(発疹出現後3日以内)と回復期(2~3週後)のペア血清で,抗体価の陽転または4倍以上の上昇で風疹と診断される.
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.