今月の主題 しびれと痛み 患者の“何か変な感じ”をどう受け止め,応じていくか
診察場面のしびれ・痛み
【しびれ・痛みの訴えをどう解きほぐすか】
性状から診断へのアプローチ―どのようなしびれ・痛みなのか
長谷川 修
1
1横浜市立大学附属市民総合医療センター総合診療科
pp.217-220
発行日 2008年2月10日
Published Date 2008/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103207
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ポイント
●感覚症状は刺激症状と欠落症状に分けられる.刺激症状は痛みとしびれに代表されるが,その強さはニューロパチーの進行度とは必ずしも並行しない.
●症状は,常に感じる(多発ニューロパチー)のか,間歇的に感じる(spasmophilie)のか.増強する時間帯が,明け方(手根管症候群)か,午前中(うつ)か夕方(緊張型頭痛)かによって原因が異なる.
●発症様式に関して,多くは慢性症状として現れる.日単位で明示できるものは,頸椎症に対するminor trauma,時間(分,秒)単位は血管性,外傷,機能性障害などが該当する.
●手根管症候群の痛みとしびれは示指または中指の指先を中心とし,夜間増悪する.
●多発ニューロパチーの評価には,アキレス腱反射,小足筋萎縮,足趾振動覚といった下肢遠位部での診察が有用である.
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