増刊号 尿検査法
I.総論
3.尿の異常
(2)性状
町田 勝彦
1
1東京慈恵会医科大学臨床検査医学教室
pp.26-28
発行日 1992年5月15日
Published Date 1992/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901055
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尿は,血漿中の水分や低分子成分が腎臓の糸球体で濾過されてボウマン腔に流出し,近位尿細管で血漿成分の多くが再吸収され,遠位尿細管で水分の濃縮と無機イオン類の分泌が行われた結果として生成され,腎盂,尿管,膀胱および尿道を通って体外に排泄される.健康成人の尿量は1,000〜1,500 ml/日であるが,尿生成には多くの反応系が関与しており,また血漿成分の変動にも敏感に反応するために,新鮮尿の検査によって得られる情報は多項目にわたるとともに,大変利用価値の高いものである.本稿では尿の色調,混濁,pH,比重および浸透圧について触れる.
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