特集 しびれるんです!─知っておくべきシビレル疾患
【総論】
「しびれる人」にどうアプローチするか?
上田 剛士
1
1洛和会丸太町病院 救急・総合診療科
キーワード:
しびれの分布
,
両下肢の神経障害性しびれ
,
皮膚所見
Keyword:
しびれの分布
,
両下肢の神経障害性しびれ
,
皮膚所見
pp.374-377
発行日 2016年5月15日
Published Date 2016/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200530
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「しびれ」は感覚の異常を感じることで定義されます.しびれをきたす疾患は,神経障害性のしびれと非神経障害性のしびれに分類できます.神経障害性のしびれは,その障害部位により,末梢神経,神経根,脊髄,脳幹,大脳障害性に分けられ,感覚障害の分布で分類するのが簡便です.
本稿では主に,神経障害性のしびれについて概説します.
非神経障害性のしびれには,閉塞性動脈硬化症(ASO : arteriosclerosis obliterans)や,胸郭出口症候群(動脈性・静脈性)などの循環障害により起こるしびれがあります.また,四肢・口唇のしびれは,過換気症候群や甲状腺術後・副甲状腺機能低下症などによる低Ca血症でも生じます.肩や上腕,下顎のしびれは,急性冠動脈症候群による放散痛で生じることもあります.
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