紹介
フィンランドの理学療法
武富 由雄
1
1神戸大学医療技術短期大学部
pp.125-127
発行日 1990年2月15日
Published Date 1990/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102958
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Ⅰ.初めに
フィンランドはおよそ北緯60°から70°,東経20°から32°の間に位置している.ちなみに我が国の北端,北海道の宗谷の位置(北緯45°)と比較してみるとはるかに北方であることがわかる.森や湖におおわれた美しい国である.フィンランドの人口は約500万人.100人に一つの割合で湖があると言われるほど湖が多い.
第1回スカンディナビア-日本肩関節学会がフィンランドの首都ヘルシンキで1989年6月26日から29日まで開催され,研究発表を兼ねてフィンランドの理学療法関係施設を視察し,この国の理学療法を垣間見ることができたのでここに紹介,報告する.
フィンランド理学療法士協会に照会をしたところ,渉外部のLeona Noronen女史を紹介された.宿泊予定のホテルには,すでに彼女からのメッセージとフィンランド理学療法士協会発行の雑誌とが届いていた.Noronen女史は現在の理学療法士教育に携わる前にはヘルシンキ医学部附属病院理学療法部の主任であった.したがってこの国の理学療法の歴史,組織,教育,業務などに通じていて,多面的に尋ねることができた(図1).
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