特集 アレルギー疾患対策
扉
「公衆衛生」編集委員会
pp.583
発行日 2018年8月15日
Published Date 2018/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208940
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1966年に石坂公成・石坂照子両先生が,花粉症などのアレルギー疾患の原因物質IgE(免疫グロブリンE)の発見を発表してから,ほぼ半世紀が過ぎた2014年の国会でアレルギー疾患対策基本法は成立し,2015年12月25日に施行されました.
アレルギー疾患は,気管支喘息,アトピー性皮膚炎,アレルギー性鼻炎や結膜炎,食物アレルギーなど病態が非常に多様であり,かつ,乳幼児から高齢者まで幅広い年齢層にわたって罹患者の多い疾患です.患者一人一人のライフステージの中で複数のアレルギー疾患を合併し,症状の増悪,軽快,再発などを不定期に繰り返すため,保育所,学校,職場などのさまざまな場面で日常生活に多大な影響を及ぼしています.しかし,地域によっては適切な相談体制や医療体制の整備が進んでいなかったことから,アレルギー疾患対策基本法が制定され,2017年3月には同法に基づいて厚生労働大臣が「アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な指針」(以下,基本指針)を策定・公表しました.
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