特集 日本型MPH教育の軌跡と展望—公衆衛生専門職を目指す!生かす!
扉
川上 憲人
1
,
「公衆衛生」編集委員会
1東京大学大学院医学系研究科
pp.697
発行日 2020年11月15日
Published Date 2020/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401209500
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Master of Public Health(MPH)の学位を授与するわが国初の公衆衛生専門職大学院が,2000年に京都大学に設立されてから20周年となりました.少子高齢化やグローバリゼーションのもと,人々の健康,医療,環境に関わる課題は多様化,複雑化しており,俯瞰的・システム的な思考が求められる社会情勢などを背景として,その後も九州大学や東京大学などに公衆衛生専門職大学院が設置されました.国内にはこれらの専門職大学院のほか,MPHの学位を授与する一般大学院も相次いで設置されています.
MPH教育においては,MPHに求められるコンピテンシー(高い能力を発揮する人が持っている資質や行動特性)を定め,これを育成するコンピテンシー基盤型教育が求められています.海外のMPH教育機関ではこれが進んでおり,わが国でも日本型MPHコンピテンシーの確立と,これを目標としたMPH教育をどう実施するかが喫緊の課題となっています.
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