特集 自治体行政と公衆衛生
国と地方自治体が担う公衆衛生の機能分担の現状と今後の役割
中田 勝己
1
,
正林 督章
1
1厚生労働省健康局健康課
pp.33-35
発行日 2016年1月15日
Published Date 2016/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208341
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地域保健法の制定までの経緯
戦後の保健衛生行政は,結核やコレラ,チフス等の感染症の蔓延が著しかったことから感染症対策を中心に出発した.以来,昭和30年代における感染症対策の成功,昭和40年代の生活環境問題への対応を経て,昭和50年代には,疾病予防から一歩進んだ積極的な健康づくりへと保健衛生行政の課題は変遷していった.
平成以降は,人口の高齢化と出生率の低下,慢性疾患を中心とする疾病構造への変化,国民のニーズの多様化等に対応し,サービスの利用者である地域住民の視点に立った保健サービスの提供が必要とされた.
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