特集 地域における精神保健
思春期の精神保健
仲村 正巳
1
Masami NAKAMURA
1
1岐阜県精神衛生センター
pp.297-301
発行日 1985年5月15日
Published Date 1985/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207043
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■はじめに
いつしか,戦後生まれの人口が過半数を占め,そして,いわゆる"団塊の世代"の二世達が思春期・青年期にさしかかろうとしている時代である.青少年に関する論議は,マスメディアを通じさまざまに報道され,多くの人が関心を寄せる問題となっている.
近年,精神医学や臨床心理学による治療や相談を受ける思春期のケースは増加している.また,その必要性も増大していると思われる.精神医学・臨床心理学的臨床活動から,思春期心性は登校拒否をはじめとする適応障害,アパシー,思春期やせ症などの病態として描き出され,その思春期論が数多く発表されている3).
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