特集 保健所活動に期待する—高齢化社会への挑戦
現場からの報告
2 三田保健所の活動
藤原 節子
1,2
Setsuko FUJIWARA
1,2
1兵庫県北摂整備局
2三田保健所
pp.637-643
発行日 1983年10月15日
Published Date 1983/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206764
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■はじめに
4月1日,前任地の三木保健所から,三田保健所へ異動した.老人保健法施行以来5カ月経過した中で,三田市が,主体的に法に基づいた活動をはじめていることは,大変心強いものがある.しかしまた,保健所の法への取り組みの姿勢が問われていると自認しつつ,対人保健サービス面での,県立保健所と地域住民とのかかわり合いを今後どうするかという岐路にたたされている思いがする.
世界の中での日本の今日的な課題としては,人口問題,人工長命化時代,高齢化社会,アルビントフラーの第三の波に象徴される産業形態の変化,及びそれらに伴う社会の機構,人々の価値観の変動,年少人口の減少等があげられると思うが,どの様に価値観が変動しても,社会の仕組みが変わっても,たくましく生きつづけるには,強靱な精神力と健康な身体とが,最小限要求される所であろう.膨大する市民の要求に対しての施策を行いながら,市民のニーズを満たすには,どうしたら良いか.幸い三田市においては,現三田市長が,三田市総合計画書を,昭和57年9月に出版されているので,それによって三田市と保健所とのかかわりが従来どうであったか,又,将来市当局は,当保健所をどの様に位置づけようとしているのかが,少しは伺い知られる所である.
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