特集 保健所活動に期待する—高齢化社会への挑戦
現場からの報告
3 高崎保健所から
山口 健男
1
Takeo YAMAGUCHI
1
1高崎保健所
pp.644-647
発行日 1983年10月15日
Published Date 1983/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206765
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■はじめに
保健所活動に期待する—高齢化社会への挑戦—かけ声は勇ましいが,現場の意気はあまり揚らない.何しろ今までの仕事で手一杯であり,老人保健法ができたからといって,これ以上新規事業に取り組む余裕がない.予算や設備は何とかなるとしても,致命的なのは人員増加の困難さである.その解決は万人の納得する思いきった重責を,保健所に課する以外に方法はない.現状では従来の業務のうち何を削るかが問題であるが,主題から離れるので立ち入らないことにする.
さて保健所が期待に応えて活発な保健活動を展開するには,まず保健所の役割が具体的に明確にされなければならない.昨年発足した日本公衆衛生学会地域保健医療(老人保健)委員会では,まずこの問題を取り上げ,第1報として本年の日本公衆衛生雑誌の1号に報告した.今この報告を骨子として敷衍してみたい.
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