活動レポート
市町村保健計画と保健所活動—三田市保健計画の策定を通して
小亀 正昭
1
,
鈴垣 育子
2
Masaaki KOGAME
1
,
Ikuko SUZUGAKI
2
1兵庫県三田保健所
2前兵庫県三田保健所健康課
pp.495-498
発行日 1993年7月15日
Published Date 1993/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900845
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●はじめに
兵庫県の東南部にある三田市は,神戸および大阪の市街地から約30kmの圏域に位置し,近年,ニュータウンの開発,鉄道の複線電化,高速道路網の開通など,都市としての基盤整備が促進されたことから,大幅な人口増加をみている.人口の増加率は,この5年間連続して日本一を示し,平成5年4月末現在の人口は80,076人で,平成12年には15万人に達すると予測されている.このような人口の増加地域にあっては,母子から老人に至るまで,保健,医療,福祉にわたる各種サービスの需要が急増してきており,人間のライフステージを通した包括的な対策が効果的に実践されるためには,計画の存在が不可欠となっている.
三田市においては,市民の参加と創意による“心のふれあう田園文化都市”の創造をめざした「三田市新総合計画」の策定が,平成元年4月に始まったが,この計画と整合し,また,この計画の一部に織り込むべく,同時期に「三田市保健計画」の策定作業を本格化した.この保健計画策定の経緯を通して,保健所の活動および役割を考察する.
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