Japanese
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特集 痴呆を合併する患者の理学療法・作業療法
痴呆老人と家族の実態―デイホーム事業の報告
Demented Elderlies and their Family: A Report on Day Care Program
中村 英男
1
,
小西 広志
1
,
早山 祐司
1
Hideo NAKAMURA
1
,
Hiroshi KONISHI
1
,
Yuji HAYAYAMA
1
1慈生会ベタニアホーム職員
1Jiseikai Betania Home.
pp.735-740
発行日 1986年11月15日
Published Date 1986/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103668
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はじめに
痴呆老人を対象としたデイホーム事業が,昭和60年9月より中野区の委託により当施設,特別養護老人ホーム(慈生会ベタニアホーム)によって,全国で初めて開始された.
このデイホーム事業の目的は,「痴呆性老人や,家に引きこもりがちの虚弱老人を,定期的に昼間だけ介護するものである.特に問題行動を伴う痴呆性老人を受け入れ,集団生活による趣味,生きがい活動を行なう.また家族の身体的,精神的な負担を軽減して,在宅での介護を継続する一助とする.」(中野区老人福祉課発行,痴呆性老人等デイホーム事業利用の案内より)というものである.以上の目的によりデイホーム事業が一年近く経過した.そして近年,痴呆老人の介護が社会問題として大きくなりつつある中で,今回,当ホームで扱った痴呆老人(これより本稿ではデイホーム老人と呼ぶ)と,在宅により痴呆老人を介護する家族の状態について報告する.
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