特集 家族ぐるみの援助を考える
家族が見た痴呆老人とそれを取り巻く現状
木村 松夫
pp.1200-1209
発行日 1989年12月1日
Published Date 1989/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922428
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正面を向いたお付き合いの中から
作られた「現代版親孝行物語」
わたしが写真展企画「母は恋人?——ある『痴呆』性老人の素顔」を発表したのは,1988年1月である.
母は老人性痴呆に襲われてから既に20年以上にもなるのであるが,その母の最近3年間の観察記録を発表しようと思いたった動機の1つには,これほどまでに社会問題として騒がれるようになってきた痴呆老人に関する問題に,一方の当事者である家族の側からする発言がとても少ないように思えたことが挙げられる.
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