Japanese
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特集 老人
老人の痴呆
Dementia
浜田 晋
1
Susumu HAMADA
1
1浜田クリニック
1Hamada Clinic.
pp.463-466
発行日 1980年7月15日
Published Date 1980/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102184
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Ⅰ.まえおき
理学療法士や作業療法士が痴呆の患者に接する場合,どのようなことに注意し,どのように接したらよいか―ということが筆者に与えられた主題です.
ところが筆者は理学療法士や作業療法士がこれまで,痴呆の患者をどう捉え,どう接してこられたのかあまりよく知りません.筆者がそれらの人たちと親しくしたのは,1968年11月から1970年4月まで,東大リハビリテーションセンターで何人かの人と,そして丁度その頃鹿教湯療養所でたまにおつきあいした程度です,それからだってもう10年近くが経過しています.その頃の理学療法士や作業療法士を頭に浮かべながら,筆者の考えを述べることは失礼でしょう.
筆者の立場は,医師だろうが家族だろうがケースワーカーだろうが,まずこれまで自らがケースをどう捉え,どう接してきたのか,それを見つめなおすことから始まる―実はこれが大変むつかしいことなのですが―,それは決して一般的に“痴呆患者にはこう接するべきである”というような型(お手本)を頭で学んでも,大して役に立つものではないと考えるものです.
したがって,すぐお断りすべきであった,失敗した,とはじめから途方にくれています,でも今更,お断りも出来まいし―だからとんでもない的はずれのことを言ってしまうかもしれないのです.お許しください.
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