日本列島
沖縄県における復帰特別措置
伊波 茂雄
pp.629
発行日 1976年9月15日
Published Date 1976/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205265
- 有料閲覧
- 文献概要
沖縄県が日本復帰をして満3年以上が経過した.復帰に際して特に問題のある事項については,沖縄の復帰に伴う特別措置法により,特別な措置がなされたが,その1つに医療関係のものがある.その主なものには,医介輔・歯科介輔の診療行為についての医師法・菌科医師法の特例,診療所の病床数についての医療法の特例等がある.その他琉球政府当時の関係立法によって与えられた医師,歯科医師,助産婦,保健婦,看護婦,衛生検査技師,エックス線技師等の免許についても特別措置がなされている.
まず医介輔および歯科介輔については沖縄における医師が非常に少ないということで,1955年立法第74号おびよ第75号の医師法,歯科医師法の附則に基づき,医業の一般禁止事項を解除して「介輔および歯科介輔規則」(1958年規則第108号)により業務上制限付の医業従事を許可したものである.昭和44年12月末では米軍布令による許可数が医介輔126,歯科介輔35で,そのうち奄美群島の日本復帰後同群島へ帰ったもの30おびよ2,転廃業41および14で,結局,当時現に業務に従事していたものは55および18となっていた.
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.