日本列島
離島における飲料水確保—沖縄県
伊波 茂雄
pp.563
発行日 1975年8月15日
Published Date 1975/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205064
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沖縄県には本島以外には39の有人離島があり,そのうち,昭和48年末で24島に水道施設がある.又,昭和49年中に施設が完備した島が5島あり,残り10島が水道のない島となっている,これら有人離島は元来水資源が全くない所もあり,島の水資源の調査結果によって対策がとられているが,①水が豊富で上水道又は簡易水道整備が容易な島,②水が不足勝ちで一部雨水を利用する島,③水が得られず,雨水,海水の淡水化,又は近くの島から海底パイプによって送水することによって対応している島の3グループに大別される.
現在(昭和49年3月末)29島の人口139,295人のうち125,876人が給水をうけているが,そのうち淡水化施設が1,海底送水完成したもの4(6島)となっている.前者は1,868人,後者は4,429人に給水しており(6つの島が給水対象),水資源のないこれら島々の住民は大喜びしている.現在水道のない10島を調査した結果,海底送水計画のあるものが1,将来計画2,水道施設着工2,貯水池又は各家庭に天水タンク設置しか方策がない島2,残りの2島は地下水調査が必要であり,そのうち1島は簡易水道計画があるが,他は淡水化装置の設置も検討する必要がある.
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