日本列島
進行性筋萎縮症検診行わる—沖縄県
伊波 茂雄
pp.306
発行日 1975年5月15日
Published Date 1975/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205007
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筋ジストロフィー症等の進行性筋萎縮症については,昭和39年に国立の専門病棟が設置されて以来全国に20施設2,020床の国立専門病棟が設置され(昭和48年末),原因と治療方法についての研究が進められている.沖繩県において,この疾病の状況について鹿児島大学第三内科(井形教授)と国立南九州病院(乗松院長)が,県厚生部と日本筋ジストロフィー協会の協力を得て,昭和48年および49年の2回検診を行なった.その報告書の内容を紹介する.
昭和48年の第1回検診は主要病院病歴調査や各種台帳調査等により259人の検診対象者を選び,そのうち182人が受診している.検診結果は,筋原性41,神経原性18,特殊型または診断未定13,合計72名であった.住所別にみると本島北部13,中部16,南部35,宮古1.八重山6で,人口10万人あたり約8の頻度となっており,全国平均にくらべやや高いといわれている.昭和49年の第2回検診結果は次のとうりである.受診者は303名で,39名が進行性筋萎縮症と診断されているが,そのうち8名は昭和48年の検診で判明した者であるので,新患は31名となる.疾患別にみると筋原性15,神経原性16である.両年分をまとめると,患者合計103名で,筋原性55,神経原性35,特殊型または診断未定13となっている.
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