日本列島
第5回精神衛生週間終る—沖縄県
伊波 茂雄
pp.270
発行日 1975年5月15日
Published Date 1975/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204999
- 有料閲覧
- 文献概要
沖繩県環境保健部と県精神衛生協会の主催による第5回精神衛生週間が3月3日から8日までの6日間開催された.本年は特にメインテーマを「若者の悩み,親の悩み」とし,思春期の精神衛生を重点にとりあげ,「思春期にある青少年の心理を理解し,生きがいのある社会を作ろう」,「精神障害者に対する社会の理解と協力を促進しよう」,「精神科医療従事者の養成と資質の向上をはかろう」をスローガンに各種の行事が行われた.まず初日には那覇市ゆうな荘において500人余を集めて琉球大学保健学部教授辰沼利彦氏による特別講演「青年の精神衛生」があり,引続きメインテーマについて吉川琉大附属病院助教授を司会とし,行政,教育,社会,家庭および若者の立場からそれぞれ1人が参加しての公開座談会が開かれた.3月4日には精神科看護の資質向上を図るため,県下の精神科看護者を対象に精神科看護研修会があり,3日目には保健婦および保健所の担当者を対象に,精神衛生業務に関する研修会,次の日には「レクリエーション指導について」という講習会があり,最終日の3月8日には今後の精神衛生対策等について」の精神衛生懇談会があって,盛会裡に週間の幕を閉じた.
このような行事は有病率が全国平均の約2倍といわれる沖繩県の精神衛生事情を改善する方策の一環として誠に有意義であり,多大の成果をおさめていると関係者は評価している.
Copyright © 1975, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.