原著
僻地における教育環境の公衆衛生的実態—とくに興津小中学校児童生徒の健康を支える背景について
小松 寿子
1
,
岡本 史子
1
,
広瀬 和子
2
,
工藤 はる子
3
1高知大学教育学部保健教室
2高知県立檮原高等学校
3高知県立盲学校
pp.507-520
発行日 1964年9月15日
Published Date 1964/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202887
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はじめに
昭和37年秋,報道機関によって興津問題が一般に知らされた。この報道によって,わたくしたちは,興津が「陸の孤島」と考えられる点を発見した。1日3回しかないバスで窪川につながる興津は,1日2回の小型船によって片島と連絡している沖の島と共通点があるからである。
わたくしたちは,数年来「海の孤島」沖の島,鵜来島の児童生徒の体位,疾病や教育環境などについて調査研究をつづけてきている。沖の島と興津を比較研究するという見地にたって,学校保健面からの調査研究を興津小,中学校と窪川町教育委員会との協力をうけておこなった。
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