アンケート
公衆衛生の国家試験について
笹田 衛
1
,
菅野 利克
2,3
,
S
4
,
H
4
,
松井 熈夫
5
,
I
4
,
松島 周三
6
,
S
7
,
横堀 栄
8
,
村江 通之
9
,
額田 粲
10
1兵庫県芦屋保健所
2全国保健所長会
3富山県高岡保健所
4保健所
5東京都杉並西保健所
6神戸医大
7T大
8東邦大学公衆衛生学
9鳥取大学衛生学
10京都府立医大
pp.453-459
発行日 1960年8月15日
Published Date 1960/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202307
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
国家試験問題の批判等はおこがましいが人それぞれの立場からみてかくありたいと思うことがそれぞれあるに違いない。私は実地修練生の指定保健所におつて長年実地訓練を担当して来た立場からこの意見の妥当性は別として一応述べて見たい。端的にいつて全試験問題(21回以降)を通じて見る場合に保健所における修練に際して公衆衛生各項目を解説する際に織り込んで話す2,3の事柄を除けばその他はいずれも家の中で寝ころんで本を読んでおつた方がいいような実地訓練とはおよそ縁遠い試験問題がかなり多く出されているような感がする。そこで試験の目的はどこにあるかという根本問題を考えざるを得ない。第一にこの試験は選抜試験ではないはずである。つぎにインターン生活は国家試験のためにあるのかそれとも大学で習つた学を実地に経験するための生活かという問題になつて来るがもちろんこれはいうまでもなく後者であろう。そうであれば問題はそれに則して呈出されるべきであろう。さらにまたこれについて2つにわけて考えられる。すなわち将来治療医師として世間に立つて行く際における常識として知つていなければならない公衆衛生上の問題を主とする試験問題とまた予防医学衛生行政面にタッチする医師として立つ人に対する問題としての場合とがあると思う。
Copyright © 1960, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.