特集 脳血管疾患最前線
脳血管疾患を予防する食品
千葉 剛
1
,
梅垣 敬三
2
1独立行政法人 国立健康・栄養研究所 情報センター健康食品情報研究室
2独立行政法人 国立健康・栄養研究所 情報センター
pp.771-775
発行日 2014年11月15日
Published Date 2014/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200009
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わが国において脳血管疾患は1951年から1980年までは死因の第1位であったが,現在では,死因の第4位となっている.この要因の一つとして,食生活が改善され栄養状態が良くなり,なかでも,動物性脂肪および動物性たんぱく質の摂取量が増えたことが脳血管疾患,特に脳出血の低下に関連していることが明らかとされている.一方,脳血管疾患の一番の要因は高血圧であり,食塩の摂取量が高血圧と関連することから,食塩摂取量を減らすことにより,脳血管疾患は予防できる.このことからも食事によって脳血管疾患を予防することは可能と考えられる.近年,さまざまな食品にビタミン・ミネラルだけでなく,種々の生理活性物質が含まれていることが報告され,これらの生理活性物質による脳血管疾患の予防効果も検討されている.そこで,脳血管疾患を予防するといわれている食品(および機能成分)について,現時点での科学的根拠について解説をする.
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