特集 健康食品をめぐって
保健機能食品・サプリメントの正しい使い方
梅垣 敬三
1
1(独)国立健康・栄養研究所情報センター
pp.20-24
発行日 2009年1月15日
Published Date 2009/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101473
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市場には健康効果を標榜した多様な食品が流通している.それらは国が認めている保健機能食品と,それ以外の「いわゆる健康食品」に大きく分類することができる.原則として,食品に対して医薬品のような身体の構造や機能に影響する表示は認められていない.しかし,保健機能食品については,例外的に限られた範囲ではあるが,機能等の表示が認められている.保健機能食品は特定保健用食品(特保)と栄養機能食品から構成されており,いずれも有効性・安全性が国によって科学的に評価されている.具体的に見ると,特保は主に最終製品,また栄養機能食品は製品に含まれるビタミン・ミネラルという含有成分として,それぞれ評価されていると言える.保健機能食品以外の製品(いわゆる健康食品)の大部分は,成分としてだけでなく,製品としても有効性・安全性が明確にはなっていない.
本稿では,上記のような保健機能食品やそれ以外の製品の特徴を踏まえ,その正しい使い方について紹介する.なお,わが国ではサプリメントという用語に明確な定義はなく,人によって認識する製品は異なっているが,ここでは保健機能食品以外の製品の中で,錠剤やカプセル状のものをサプリメント製品として記述することとした.
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