特集 日本の食を守れるか?
日本の食料自給率はなぜ低いのか
②わが国の食料自給率の推移と農業政策
松原 明紀
1
1(前)農林水産省
pp.874-878
発行日 2008年11月15日
Published Date 2008/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101437
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最近は,「食料」がメディアの話題にならない日はない.途上国における穀物需要の増加,バイオ燃料向け需要の増加,食料輸出国による輸出規制の動き,投機資金の動き等から価格が高騰して,途上国においては低所得者の生活に直接影響を与える事態も生じている.わが国においても,畜産物価格を中心とした品不足,日常食品の値上げ等,国民の生活に影響を与えるようにもなっている1).このような状況を契機として,食料問題,とりわけ「食料自給率」への国民的関心が高まっている.
本稿では,これまでの食料自給率の推移の状況とその要因を分析するとともに,政府の取り組み状況についても解説する.
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