特集 揺らぐ食品への信頼
最近の食品偽装表示問題の実態と背景
池戸 重信
1
1宮城大学食産業学部
pp.770-773
発行日 2008年10月15日
Published Date 2008/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101413
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後を絶たない食品の不正表示事件
平成19~20年において,食品企業の表示違反事件が頻発している.平成19年の主な事例だけ見ても,1月のF社(消費期限が社内基準を超える期限で表示),6月のM社(豚挽肉を混入し,牛挽肉として製造業者に販売,冷凍食品の賞味期限改ざん),8月のI社(賞味期限を延長),10月のA社(売れ残りの一部を冷凍,解凍・再包装した日を製造年月日に),11月のK社(佐賀県産牛肉を使用して但馬牛○○,ブロイラーを使用して地鶏○○)等違反内容も多岐にわたる.
こうした違反事例が,テレビ等で大きく報道される度に,消費者の供給サイドに対する不信感は強まり,また規制や監視も強化され,日頃適正な表示を行っている業者にも少なからず迷惑がかかってくるという事態を招いている.
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