特集 揺らぐ食品への信頼
扉
pp.769
発行日 2008年10月15日
Published Date 2008/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101412
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腸管出血性大腸菌O157の流行が終息した後,BSE問題が発生し,縦割り行政の狭間で,食の安全に適切に対応できなかった行政に批判が集まり,平成15年に食品安全基本法が成立して内閣府に食品安全委員会が設置されました.食品安全行政の基盤が固まったことにより,食の安全・不安の問題が解決されたかに思われていました.
しかしその後,大手菓子メーカーのケーキや老舗のお土産物の賞味期限表示の偽装や回収商品の再流通,さらに食肉やうなぎの産地・内容偽装などが相次いで発覚しています.また中国冷凍餃子の毒物混入事件も発生しています.改めて,食品の安全とともに食の安心の確保,さらに消費者をどう守るのかが問われることになっています.政治・行政には安全で,安心できる社会を実現していくことが求められています.
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