連載 厚生行政ホントの話・3
「混合診療」の議論に見る公衆衛生の論点
迫井 正深
1
1厚生労働省大臣官房国際課
pp.245
発行日 2003年3月1日
Published Date 2003/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100836
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最近,医療保険制度改革や規制緩和の議論で,いわゆる「混合診療」の是非が熱く展開されている.
「混合診療」とは,保険診療と保険外診療の混在だが,現行の医療保険制度はこれを認めていない.つまり,保険を適用するなら,すべて保険診療で完結することを求めており,裏返しの表現として,公定された負担金以外に患者の支払いはあり得ないことを保障している.この規制を緩和し,混合診療を認めて保険外の部分について患者負担を上乗せすることにより,患者の選択肢を広げるべきだというのである.
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