特集 医療・介護の制度改革
地域医療構想の論点と課題
島崎 謙治
1
1政策研究大学院大学
pp.815-820
発行日 2014年12月15日
Published Date 2014/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200022
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緒言
本年6月18日,「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律」(以下,「医療介護総合確保推進法」という)が成立し,同月25日に公布された.同法の立法形式上の特徴は複数の法律を一括して改正していることにある.その改正内容は広範多岐にわたるが,その大きな柱の1つは医療法改正による地域医療構想の策定である.その施行日は来年4月1日であるが,その前に地域医療構想のガイドラインを示さなければならない.このため,去る9月18日,厚生労働省に「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」(座長:遠藤久夫 学習院大学経済学部長)が設けられ,来年1月中のガイドラインのとりまとめを目指し検討が進められている.
筆者は,病院72巻9号(2013年9月号)や社会保険旬報2554号(2014年1月1日号)において,地域医療構想(当時は地域医療ビジョン)の考え方や課題について既に論じている.本稿はそれらと重複する部分があるが,地域医療構想は実施に向け新たな段階に入った.このため,地域医療構想の策定をめぐる焦眉の論点と課題について考察することとしたい.
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