特集 医療制度改革と疾病予防活動
地域現場で見てきた疾病予防活動の現状と課題―今こそヘルスプロモーションを
牧野 由美子
1
1島根県出雲保健所
pp.843-847
発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100673
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2006(平成18)年6月14日,医療制度改革関連法が成立した.これが医療費適正化を目的とした一連の諸改革であることは論を俟たない.この中に生活習慣病対策も1つの柱として位置づけられた.しかし,医療費対策を重視するあまり,近視眼的にハイリスクアプローチに重点が置かれ,20年後を見据えた地域保健対策の総合的な推進,ヘルスプロモーションの推進方策がほとんど触れられていないことに,現場の多くの関係者は不信感を抱いている.しかも,下手をすると一人ひとりの国民にとっても,健康づくりが状態別で寸断されるモグラ叩きに終わる懸念が大きくなっている.本稿ではこれらの政策に取り組むことを求められている地域保健の現状と課題について述べてみたい.
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