特別記事
中東ガザ地区の地域保健活動—コレラとヘルスプロモーションと
神馬 征峰
1
1ヨルダン川西岸,ガザ地区WHO
pp.880-884
発行日 1995年11月10日
Published Date 1995/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901250
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はじめに
私が途上国に関心をもったのは,今から15年も前のことである。大学2年の夏にアメリカで行われた日米学生会議に参加し,そこで黒人女子医学生と出会ったのが一つのきっかけであった。以後,いかにしたら途上国で根をもった保健活動ができるかと考えてきた。その思いは,大学4年時に2か月間インドに滞在することにより高まった。しかしそれから12年が過ぎ,1994年になるまで具体的な活動はできず,忍耐の日々が続いた。
1994年,WHOから中東ガザ地区でヘルスコーディネーターとして公衆衛生分野で働かないかという依頼があった時,これは一生に一度あるかないかの大仕事と思い,私はいくつもの犠牲を覚悟して国立公衆衛生院を退職し,WHOで働くことにした。
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