特集 「食育」の時代へ
食育時代の健康食品
②健康食品等の安全性情報ネットワーク
梅垣 敬三
1
,
杉澤 彩子
1
,
佐藤 陽子
1
,
卓 興鋼
1
1独立行政法人国立健康・栄養研究所
pp.363-368
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100297
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豊かな食生活ならびに高齢化という社会現象に伴い,日常の食事とは異なる効果を期待させる健康食品等が注目されている.健康食品という言葉はかなり昔から利用されているが,行政的には明確な定義がない.そのような中で,「健康食品」=保健機能食品(国が認めているもの)+いわゆる健康食品(国が認めていないもの)とし,「健康の維持・増進に役立つものとして販売・利用される食品」という考え方が示されている1).
しかし市場には,名称,成分,形態の異なる多種多様な健康食品が存在し,人によって認識している食品も異なる.このような状況で,本来は健康に資するべき健康食品が,健康被害を起こす事例もある.最近のマスメディアから流されている有効性のみを強調した不確かな情報の氾濫は,消費者に対して健康食品に過大な期待をもたせている.
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