特集 健康危機における情報ネットワーク
SARSをめぐる情報ネットワーク
中瀬 克己
1
1岡山市保健所
pp.523-526
発行日 2003年7月1日
Published Date 2003/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100905
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SARSでの情報活用
重症呼吸器症候群(SARS)対策は今年5月の時点で健康危機管理の重要テーマであり,情報ネットワークを活用しておられる方も多いと思う.その一例として,本稿では私自身が活用しているSARSに関する情報ネットワークについてご紹介し(表1),その特徴と役割とを考えたい.
まず最新のニュースとしては,①yahooが提供するSARSに関するyahoo Japan News,②国立感染症研究所感染症情報センターのFETP研修員が送ってくれる当日のマスメディアニュースのメール,③「SARS(重症急性呼吸器症候群)の情報源」という名の多様な情報源によるリンクサイト,④海外感染症情報ネットワークProMedの翻訳メーリングリスト(FORTH),⑤国立感染症研究所感染症情報センターのSARSのページ,を毎日見ている.①は速報性とメディアの関心点,②は専門家により選ばれたマスコミ情報,③は非公式情報や利用者の声も得られる,④は世界各地からの専門的内容を含む,⑤はWHOなどの公式情報と医療や接触者対策についての専門的見解,という特徴がある.①,②,④は刻々と変わる新しい情報,③,⑤は蓄積された情報という見方もできる.以下若干説明を加えたい.
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