特集 「食育」の時代へ
食育時代の健康食品
③健康食品等に関する相談事例等からみた今後の課題
板倉 ゆか子
1
1独立行政法人国民生活センター総務企画部
pp.369-372
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100298
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健康志向の高まりの中で,いわゆる「健康食品」はその販売額が大衆薬(一般用医薬品)をしのぐようになっているという.「医薬品」との法律的な違いは規制緩和により,医薬品にしか許されなかった錠剤やカプセルの剤形が食品にも認められるなど,形状に対する歯止めがなくなり,使える成分や薬効の表現(ヘルスクレーム)の緩和に対する国外,国内の圧力も一段と強くなっている.一方,消費者には,サプリメントという言葉も良いイメージが定着してきており,「健康食品」の問題点はあまり知られていない.
国民生活センターには,PIO-NET(全国消費生活相談情報ネットワーク・システム)を通じて,全国各地の消費生活センターが受け付けた「健康食品」の相談事例が寄せられている.そこで,相談内容や商品テスト部などで実施したテスト結果,アンケート調査を通じて,「健康食品」について,どういう問題があり,食育として何を知らせるべきか,私見をまとめてみたい.
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