実践報告
「分娩期シミュレーションシナリオ」の作成と活用
中川 有加
1,2
1静岡県立大学 看護学部・看護学研究科 母性看護学・助産学分野
2公益社団法人全国助産師教育協議会 将来構想委員会
pp.50-55
発行日 2025年2月25日
Published Date 2025/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134781680790010050
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
女性を取り巻く背景
文部科学省の2023(令和5)年度学校基本調査によると,大学・短大進学率は61.1%,大学(学部)進学率は57.7%で,大学における女子学生の割合は,学部45.7%,修士課程31.7%,博士課程34.6%となり,過去最高となった1)。また,わが国では,1986年に男女雇用機会均等法,1992年に育児休業法,1995年に育児・介護休業法,2015年に女性活躍推進法が施行され,女性の活躍を推進する社会的な動きにより,女性の労働人口は年々増加している。2023年の女性の労働力人口は,総務省の2024年調査結果によると,3124万人と前年に比べ28万人増加し,労働力人口総数に占める女性の割合は54.8%(前年差0.6ポイント上昇)となった2)。このように女性の高学歴化や,社会進出が進む中,女性の生き方も多様化し,未婚化や晩婚化,晩産化が進んでいる。そして,2023年の合計特殊出生率は過去最低を更新する1.20となり,今後も出生率の低下が予想されている。
Copyright © 2025, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.