公開収録対談 髙崎順子さん×田辺けい子さん
助産師たちの夜は明けるのか?—映画『助産師たちの夜が明ける』を通して出産と助産師の未来を考える
pp.60-69
発行日 2025年2月25日
Published Date 2025/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134781680790010060
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助産師たちの姿を通して,フランスの産科病棟の現状を描く映画『助産師たちの夜が明ける』(2023年/フランス)。そこで描かれたのは,女性に寄り添い,痛みも喜びも分かち合う助産師としての誇りと,母子の命を預かる責任に押しつぶされそうになりながら,人手も時間も設備も足りない中で長時間働き,結果として人間的なケアが困難になっているという構造的問題でした。日本の一部の助産師の現状と,あまりにも似ているように見えないでしょうか。
監督のレア・フェネールさんは,助産師の状況を「社会における女性の地位を示す最も重要な指標の一つ」と語ります。そこで『助産雑誌』では,フランスの育児や女性の状況に詳しい髙崎順子さんと,本作の医療用語字幕に協力された田辺けい子さんをお招きして,本作の内容をヒントに日本の助産師と女性,出産を取り巻く状況について,2024年8月29日(木)19時〜20時30分にオンラインで公開対談を行いました。
映画では,最後に助産師たちはある選択をします。出生数が激減する中,集約化や混合病棟化が進み,保険適用が議論されている今,岐路に立つ日本の助産師たちにはどんな選択が迫られているのでしょうか? 本作を通して考えてみました。
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