特集 2023年のプライマリ・ケアを夢想する―新世代の挑戦
【2023年の医療予測】
未来の医療の予測データ―楽観的シナリオと悲観的シナリオ
伊関 友伸
1
1城西大学経営学部マネジメント総合学科
キーワード:
医療・福祉システムの崩壊
,
地域問題を解決するプライマリ・ケア医
,
他職種連携の重要性
,
住民は「当事者」
,
「共感」を広げる
Keyword:
医療・福祉システムの崩壊
,
地域問題を解決するプライマリ・ケア医
,
他職種連携の重要性
,
住民は「当事者」
,
「共感」を広げる
pp.10-12
発行日 2013年1月15日
Published Date 2013/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102704
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2023年は50年近くに及ぶ後期高齢者の爆発的増加の始まりの年
2023年は,戦後の第1次ベビーブーム世代と言われる昭和21~23年生まれの世代が75歳の後期高齢者となる年である.わが国にとって後期高齢者が爆発的に増加し,介護や看取りなどの対応に直面する象徴的な年といえる.高齢社会は,図1のように第2次ベビーブーム世代の看取りが一段落するまで,50年近くの長期に及ぶ.このような社会は,世界でも例を見ないものである.
後期高齢者の爆発的増加は,都市部の都道府県を中心に起きる.国立社会保障・人口問題研究所の推計によると,東京・神奈川・埼玉・千葉の1都3県の2035年の75歳以上の高齢者の数は599万人で,千葉県の2010年の国勢調査の人口621万人に匹敵する数となる.2010年の推計人口からの増加数は278万人に及ぶ.
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