特集 胎児医療を知る 出生前診断の“その後”と助産師の役割
胎児診断を受けた母児と家族に寄り添う—周産期の妊婦および家族へのメンタルケア:多職種協働へのアプローチ
永井 立平
1
1高知大学医学部附属病院産科婦人科
pp.41-46
発行日 2025年2月25日
Published Date 2025/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134781680790010041
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筆者は産科医として診療活動に従事し,正確な胎児診断と適切な周産期医療を目指して日々尽力している。その中で,医療の枠を超えた課題に直面することも多々経験してきた。妊婦や胎児に疾患があることを告げられた際,妊婦や家族がその情報を理解するのは容易ではない。特に胎児診断の段階では情報が曖昧で,確定的な未来を描くことができない状況の中,不安やストレスに苛まれることが少なくない。こうした課題に対し,医療者として何ができるのか,また周産期医療チームとしてどのように協働すべきかを深く考える必要がある。本稿では,妊婦とその家族へのメンタルケアの必要性と多職種協働の重要性について,筆者の経験を交えながら述べる。
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