特集 減薬をめぐる現実
—生活支援者の声—薬に見る断絶—地域の声と精神科医療
戸田 竜也
1
1一般社団法人SCRAP&BUILD
pp.468-473
発行日 2025年11月15日
Published Date 2025/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134327610280060468
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
困ったら処方薬、という精神科医療文化
支援とは薬のことなのか。それとも、人が人に応答することなのか。精神科訪問看護と相談支援に携わる私は、地域の現場で繰り返しこの問いに直面してきた。
2025年3月22日、私は「地域で暮らすことと精神科の薬:医療と福祉の連携と当事者主体」(@東京大学)というイベントで登壇する機会を得て、精神科薬と精神科医療に対して抱いてきた葛藤や違和感について率直に語った。その趣旨は、「専門職が“治療”として差し出すものの多くが、利用者と周囲の人との関係性を断絶させ、利用者の苦しみの訴えを見えなくさせる構造を作っているのではないか」というものだった。

Copyright © 2025, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.

