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The New England Journal of Medicine
Editorial:
Hitipoglu B. Automated insulin pump in type 2 diabetes. N Engl J Med 2025;392:1862-3.
Article:
Kudva YC, Raghinaru D, Lum JW, et al;2IQP study group. A randomized trial of automated insulin delivery in type 2 diabetes. N Engl J Med 2025;392:1801-12.
■糖尿病治療は大きく変わりつつある
糖尿病は大きく1型と2型に分かれる。どちらにも食事療法や運動療法などは必要であるが,その病態により薬物療法は異なっている。1型糖尿病ではインスリン分泌不全があるため,インスリン療法が必須である。一方で2型糖尿病では,肥満がありインスリン抵抗性が想定される場合には,ビグアナイド薬やSGLT2阻害薬,チアゾリジン薬に加え,GLP-1受容体作動薬やイメグリミンなどが使用されることが多い。非肥満でインスリン分泌不全が想定される場合には,DPP-4阻害薬やビグアナイド薬,αグルコシダーゼ阻害薬,即効型インスリン分泌促進薬などが用いられる。インスリン依存状態や高血糖性の昏睡,重症肝・腎障害の合併,侵襲の大きな手術の周術期,経静脈栄養時の血糖コントロールなどではインスリンの絶対的適応となる。高度の高血糖を認める場合や,経口薬のみでは血糖値のコントロールが不良の場合,ステロイド治療時の高血糖などはインスリンの相対的適応となる。
1型糖尿病の治療においては,自動インスリン投与automated insulin delivery(AID)システムが欧米では広く用いられており,その有効性や安全性が認められているが,2型糖尿病の治療では,AIDシステムに関する十分な検討はなされていない。

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