徹底分析シリーズ 吸入麻酔と静脈麻酔 どっちを選ぶ?
悪性高熱症の既往がある場合—どこまで備えるか
三好 寛二
1
,
堤 保夫
1
Hirotsugu MIYOSHI
1
,
Yasuo TSUTSUMI
1
1広島大学大学院医系科学研究科 麻酔蘇生学
pp.406-409
発行日 2025年4月1日
Published Date 2025/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134088360320040406
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悪性高熱症malignant hyperthermia(MH)は,遺伝性素因をもつ患者が揮発性吸入麻酔薬または脱分極性筋弛緩薬への曝露を契機に発症する疾患である。本症は素因者を,誘因となる薬物に曝露させないことが最優先であり,静脈麻酔薬は安全とされる。発症頻度は極めて低いため,担当する患者がMHを発症する可能性は低いかもしれない。しかし,可能な限りMHを回避する努力をすべきであろう。
本稿では,MHの既往歴がある場合における麻酔薬の選択を中心に解説する。

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