徹底分析シリーズ 吸入麻酔と静脈麻酔 どっちを選ぶ?
腹腔鏡下手術—各麻酔法の有用性を理解し術式や患者に応じて選択しよう
稲冨 千亜紀
1
,
原 哲也
1
Chiaki INADOMI
1
,
Tetsuya HARA
1
1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 麻酔集中治療医学
pp.370-373
発行日 2025年4月1日
Published Date 2025/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134088360320040370
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腹腔鏡下手術には開腹手術に比べて手術創が小さい,術後の回復が早い,創部痛が軽い,入院期間が短いなどの利点がある。一方で,腹腔鏡下手術やロボット支援腹腔鏡下手術の適応が増えたことで手術はより複雑化し,麻酔管理にもさまざまな課題が生じているため,麻酔薬それぞれの利点・欠点(表1)をふまえて,麻酔法を選択する必要がある。
本稿では,腹腔鏡下手術での気腹や体位による心血管系・腹腔内臓器での生理学的変化と,麻酔薬(吸入麻酔・静脈麻酔)による影響について説明する。

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