特集 パワーを掌り,組織で活躍する 影響力を発揮し続けるために
実践コラム 『パワーを掌る』私の活用方法
コンフリクト・スタイル診断からの気づきと行動変容
時光 さや香
pp.40-41
発行日 2025年1月10日
Published Date 2025/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091713550350010040
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- 文献概要
本書の第3部第4章はコンフリクト・マネジメントに関する章ですが,その中で,自分自身が仕事やプライベートでコンフリクト(対立)に遭遇した際に,どのような反応をとりやすいかという「コンフリクト・スタイル」(図)を特定することができるチェックリストが紹介されています。私も,早速ボールペンを手に取って診断してみました。すると私は,仕事でもプライベートでも「適応」型で,人間関係を重視し自己主張が弱いという診断結果が出ました。協調性が高いのはいいところだとしても,この適応型のやり方を続けると,自己肯定感に悪影響が出たり,それが周りにも伝播すれば,所属する組織全体がモノを言えない雰囲気になってしまったりするリスクもあるということが分かりました。自分のコンフリクト・スタイルを知って,「大事なところではしっかり主張していく必要もあるな」と,普段のコミュニケーションを振り返るきっかけになりました。
そこで,まず仕事では,営業管理職研修のプロジェクトオーナーとして,やりとりしているシステムベンダーとの協業において自分の主張をしながら,コンフリクト・マネジメントで紹介されている実践方法を試してみました。具体的には,ベンダーに依頼して対立が発生した時,あるいは先方から「できません」と言われてしまった時に,著者の髙岡先生がお勧めする,「立場ではなく論点に焦点を当てる」「両者にとってベストな代案について議論する」ことを意識して会話するようにしたところ,うまく解決することができました。
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