連載 作業療法を深める・第99回
生活保護—最後のセーフティネットになるための課題
山田 壮志郎
1
Soshiro Yamada
1
1日本福祉大学 社会福祉学部
pp.156-159
発行日 2025年2月15日
Published Date 2025/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091513540590020156
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はじめに
前号では,生活保護制度の基本的な仕組みとその動向について解説した.生活保護は,私たちの健康で文化的な最低限度の生活を保障する最後のセーフティネットであり,現在も200万人以上の人々に利用され,貧困問題の解消に貢献していることを述べた.
しかしながら,生活保護を必要としている人のすべてが実際に利用できているわけではなく,最後のセーフティネットから漏れている人々も存在する.その背景には,生活保護制度に内在する問題や,生活保護に対する社会の意識の問題がある.今号では,今日の生活保護が抱えている課題について論じてみたい.
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